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その他の地被植物

地被植物の楽しみ方

地被植物とは、地表面などを平面的に覆うのに適した植物を指し示し、カバープラントとも呼称される。
タケ・ササ類の一部やシバも有効な地被植物であるが、その他にも草物で地被植物と呼ばれるものが多い。

地被植物の効用

地被植物を用いて地表面をカバーすることは美観の上で有益であるが、地温の変化を和らげたり、湿度の保持、強風下でのホコリの防止、雨水での泥はね防止などにも役立つ。

地被植物の取り扱い方

1)群植と混植
1種類の物で群植するのが一般的であるが、あくまでも面積による。
小面積で特に増えやすいものであれば単植でもすぐに完成させることができる。
また、花ものなどを楽しみたい場合に混植することもできる。ビンカなどにゼフィランサス、ブローディアなどを混植するなどがある。

2)夏緑と常緑
同じ宿根草でも、冬に地上部が枯れてしまうものと、冬でも緑を保つ常緑性のものとがある。ギボウシ、スズランなどは冬に枯れてしまう夏緑のもの。

3)草丈と刈り込み
シバは刈り込みが重要な管理作業になっているが、他の地被植物では刈り込みの必要はないが、株が古くなったり、忌や地などの問題も起こるので、ほかの種類に代えたり更新をはかる必要がある。一般的に草丈は地表から30cm以上の高さにはしない。

4)繁殖と強健
地被植物は繁殖力が盛んで、病害虫に強く、ある程度の踏みつけにも耐え、常緑で美しく入手しやすいものが理想的な条件になる。
管理面などを考え、できるだけ目的に近いものを選ぶ。
5)葉の細いものと広いもの、常緑と花もの
細葉のものは柔らかい落ち着いた感じがあり、和風庭園に向く。
斑入ものは、派手な感じを与えるので日陰地などの暗がりに植え付けることで明るさを出すようにする。
花ものや、実ものなどの多くは長時間楽しむよりも、それぞれの時期だけを楽しむ方が飽きがこない。
草ものにも樹木と同様に紅葉、黄葉するものがあり、また、新緑の芽出しの美しいものもある。こうした変化を上手に取り入れて庭園に趣を加える。

栽培環境を考える

1)日当りと日陰
花の美しいシバザクラ、クローバー類は日当り地がよく、リュウノヒゲの仲間、シダ類、シャガなどは日陰地に向く。中間タイプとしてはゼフィランサス、ハナニラ、マンネングサなどがある。

2)乾燥と水湿
砂地や軒下などは乾きやすく、地下水の高い場所は湿気がちになる。客土や排水工事で改善が可能であるが、草種を選ぶことである程度解決できる。
乾地は土壌がアルカリ化しやすいので乾地向きにはマンネングサなどのセダム類が、湿地向きにはユキノシタ、セキショウ、ギボウシ、コケサンゴなどを用いる。

3)風当たりと傾斜地
強風地や傾斜地での植え付けは根付くまでの注意が必要で、灌水が欠かせない。
こうした場所には、肉質のマンネングサ、オリヅルラン、リュウノヒゲといった貯水性のあるものが向いている。

4)施肥と灌水
花や実を楽しむものにはチッ素、リン酸、カリ分を含んだ肥料を生育を見ながら施す。灌水は植え付け時には欠かせないが、その後は乾かし気味に育てる。

主な地被植物とその栽培

シバザクラ   (ハナシノブ科)

1)特徴
モス・フロックス、ハナシバなどとも呼ばれる。草丈10cmの常緑性宿根草。
丈夫で土質は選ばないが、日当りで排水の良い所を好む。
春咲き(4〜5月)であるが、環境が良いと年間ちらほらと狂い咲きする。斑入葉種など品種が多く、洋風庭園に向く。
用途としては花壇の縁取りやロックガーデン、芝生の代用にもよく、広い面積であれば毛せん花壇などで花模様を描くのに活用する。

2)栽培のポイント
一度植えると4〜5年もつが、定期的に更新する。
寒さには比較的強く、夏の暑さと乾燥に弱い。病害虫の被害はあまりない。
肥料は元肥として油かすと堆肥を3.3㎡当たり4kgをすき込んでおくとよく育つ。追肥は生育状態をみて、冬に油かすを全面的に施す。
繁殖は株分けに似た挿し芽法が一般的で9月が適期。6月にも可能。
10〜15cm丈に切ったものを、10〜15cm間隔に植え付ける。
適温であればすぐに発根するが、発根までは乾きすぎないように灌水を行う。

3)入手の方法
春に苗を購入するが、白、藤色など色別に市販されている。
白花種でもいくつかの系統があるので同じ業者から購入する。

オキザリス   (カタバミ科)

1)特徴
球根状の種類がほとんどで、日本に自生し雑草として嫌われているカタバミと同じ仲間。園芸品位は非常に多くの種類があり、葉は通常は3枚葉だが4枚葉も見られる。花が開かないで種子ができる閉鎖花をよく発生させるタイプも見られる。花色も、赤、白、黄、桃、青など豊富。夜間に葉や花を閉じる性質がある。用途としては地被のほか、鉢植え、花壇、縁取りなど。

2)栽培のポイント
耐寒性種と、非耐寒性種があるので気候に合うものを植え付ける。
一般的には秋から冬にかけて咲くが、耐寒性種には春から秋まで咲くものが多く見られる。
植え場所は日当り地がよく、土質は選ばないが排水には気をつける。
上手に育てるためには腐葉土やバーク、ピートなどの有機物を用度に混ぜる。
施肥は、化成肥料を薄くしたものを生育期間中に月2回程度施せば充分。
病害虫では、乾燥するとアカダニが発生しやすく、温度が高いとさび病が発生する。殺ダニ剤、ダイセン剤で駆除予防を行う。
繁殖は、常緑性種では春から秋に株分けする。夏植え球根種は地上部が枯れた頃に掘り取り、分球する。キダチハナカタバミ(ヒルタ)のように草丈が15cmになるものは挿し芽も可能。

3)入手の方法
9月頃に育苗ポット仕立て苗や球根を購入する。

ヒメツルニチニチソウ   (ジョウチクトウ科)

1)特徴
普通のニチニチソウは一年草(暖地では宿根草化する)であるが、ヒメツルニチニチソウはつる性の常緑性宿根草。
かなりの強光下でも、半日陰地でもよく、順応性が高いので寒地でも栽培できる。春咲きで、和風・洋風いずれの庭園にも合う。
仲間にやや大型のツルニチニチソウがあり、同様に栽培できる。

2)栽培のポイント
丈夫で土質は選ばないが、排水をよくする。
春から秋の生育期間中に施肥するといくらでもふえる。
繁殖は挿し芽。春の伸長前の古茎か、新芽のやや固まった茎を挿す。
秋の株分けも可能で、発根するまでは乾かさないようにし、地域によっては防寒も必要になる。

シャガ   (アヤメ科)

1)特徴
中国が原産。日本には古くに渡来して野生化した。
本州、四国、九州などの温暖地の湿り気のある半日陰地に多く自生している。
常緑で30〜70cmの草丈になり、春(4〜5月)に美しい花を咲かせるが結実はしない。
日当り地での栽培には同じ仲間のシロバナイリス(ニオイイリス)がよく、傾斜地などの土留め用にも利用される。
同じ仲間のヒメシャガは小型で、鉢植えやロックガーデン向き。

2)栽培のポイント
花を上手に咲かせるには、生育期間中に多少の施肥が必要であるが、チッ素過多はよくない。また、あまり日陰すぎるのも不可。通風さえ良ければ病害虫の発生も少なく薬剤散布の必要はない。
繁殖はランナーの先に生ずる子株でふやす。
暖地では秋の植え替え時に、寒地では春の芽が動く前に行う。

ダイカンドラ   (ヒルガオ科)

1)特徴
シバの代用として近年盛んに用いられている常緑性の宿根草。
暖地の海岸沿いに自生が見られるが、宅地から自然と野生化したもの。
シバが日当りを好むのに対してダイカンドラはやや半日陰地で、多少の湿地でもよく育つ。

2)栽培のポイント
古くなると枯れ葉が見苦しくなるので、更新をはかる。種をまく(春まき)ほか、株分けを行う方法も可能。
夏に乾きすぎるとアカダニが発生するので早期に殺ダニ剤で駆除を行う。

アジュガ   (シソ科)

1)特徴
ランナーでよく増える常緑性の宿根草。ヨーロッパに分布が見られ、近年地被植物として人気がある。
6〜7月咲きで花色は青から紫系統まであり、斑入葉種では葉も楽しめる。
日本にはこの仲間の自生が多く、キランソウ(薬用植物)、ジュウニヒトエ(花が美しい)ニシキゴロモ(葉に紫脈)、ヒイラギソウ(日陰地向き)などが各地に自生している。

2)栽培のポイント
夏の強光は良くないので、やや半日陰地に植える。
冬の寒さにはかなり強く、3〜4年はそのままでよいが、場所によっては忌地現象を起こし、自然と群落が移動することがある。
丈夫で、病害虫の害は少ないが、ヨトウムシの異常発生が見られることがあるので殺虫剤を散布する。
肥料は多肥にする必要はない。
繁殖はランナーに発生する子株でふやし、秋か、芽の動く前の春先に行う。

カキオドシ   (シソ科)

1)特徴日本全国からアジアにかけて分布しているつる性の常緑性宿根草。非常に丈夫で、生垣を通り抜けて繁茂することからこの名前がある。花は淡紫色で、4〜5月に咲く。全草に特殊な香気があり、別名カントリソウとも呼ばれ、漢方薬としても活用されている。
日当りを好むので、日陰は避ける。

2)栽培のポイント
土質を選ぶこともなくほとんど無肥栽培でも問題ないので手間がかからない。
古くなった株を間引いて更新する程度。
春の挿し芽、秋の株分けでよく増える。

ユキノシタ   (ユキノシタ科)

1)特徴
四国、九州などの比較的暖地の半日陰地で、やや湿った岩上に多く自生している。5〜6月に咲く白い花は美しく、葉は薬用、山菜としても活用できる。
ランナーでよく増え、半日陰の湿気の多い場所での地被に向いている。

2)栽培のポイント
病害虫の発生も少なく、放任でよく育つが夏の暑さには弱い。
肥料は生育期間中にごく薄い化成肥料を月1回ずつ施す程度でよい。
繁殖はランナーに発生する子株を春または秋に植え付ける。

リュウノヒゲ   (ユリ科)

1)特徴
ジャノヒゲともいい、ヤブラン科とする説もある。
常緑性の宿根草で、各地に自生する。
公害に強く、強光下でもよく育つので利用度が高く、大面積の地被や緑取り用に盛んに用いられる。
地下の貯水根は麦門冬(バクモントウ)の名で薬用にされる。
花は淡紫色で7〜8月に咲き、秋にルリ色に熟す。草丈は10cm。

2)栽培のポイント
一度植えると、地下茎でよく増え、ほとんど手間がかからない。
群生しすぎるようであれば、春に1回、葉刈りするか、株分けをして間引く。
株分けは3年に1回程度で時期は春から秋までの間いつでも可能。
病害虫にもかなりの抵抗力があるが、バイラスや、さび病、斑点性病害が発生した場合は薬剤散布により防除する。
繁殖は実生でもよく発芽するが、株分けが最適。

マンネングサ   (ベンケイソウ科)

1)特徴
よく似た物に、メノマンネングサ、タイトゴメ、ツルマンネングサ、マルバマンネングサ、コモチマンネングサ(二年草)などがあり、いずれも地被植物として利用できる。地被のほかに、浅鉢植え、ロックガーデンで楽しめ、花壇用としてもよい。
順応性の高い丈夫な草で、半日陰地でも強光下でも育ち、多肉質なので乾燥にも強い。寒暑にも良く耐え、病害虫の発生も少ない。
繁殖は、茎を短く切ったものを挿して軽く覆土すれば簡単にふえる。実生も可能。

その他の地被植物

①キチジョウソウ   (ユリ科)
開花すると吉事があると言われている縁起の良い草で、半日陰地、和風庭園向き。

②ハナニラ   (ユリ科)
日当り地向きで、春に開く淡青色の花が美しい。

③オリヅルラン   (ユリ科)
緑葉のほかに、斑入り葉種(内斑と外斑)があり、暖地の半日陰地が適している。

④スズラン   (ユリ科)
自生種よりも花が美しく香りの良いドイツスズランがよい。

⑤ギボウシ   (ユリ科)
多くの園芸品種があるが、やや小型の斑入葉種のスジギボウシがよい。

⑥クローバー   (マメ科)
シロツメクサの名称で有名。シバの代用としてよく利用される。

⑦レンゲソウ   (マメ科)
レンゲの名前で緑肥用として有名。

⑧コモンベッチ   (マメ科)
カラスノエンドウを大型にした感じで、イネ科との混植も可能。緑肥用にも活用されている。

⑨リボングラス   (イネ科)
斑入り葉が美しい。シバの代用にされる。

⑩カンスゲ   (カヤツリグサ科)
この仲間には同じように利用できる物が多くあり和風庭園に向く。

⑪セキショウ   (サトイモ科)
半日陰のやや湿地向き。

⑫クラマゴケ   (イワヒバ科)
シダの仲間で、中国原産のコンテリクラマゴケと同様に半日陰地に向く。

⑬ラミウム   (シソ科)
オドリコソウの仲間で、春の黄色花、斑入り葉とともに美しく年間楽しめる。

⑭トラディスカンチア   (ツユクサ科)
比較的耐寒性のあるゼブリナ、セトクレアシアなどの斑入り葉種や紫色系葉のものが向く。

⑮バーベナ   (クマツヅラ科)
ビジョザクラ(美女桜)の和名があり、花が美しく開花期間が長いので楽しめる。

⑯マツバギク   (ツルナ科)
日当りの暖地向き。

⑰アルメリア   (イソマツ科)
春の花が美しく、日当り地向き。

⑱ゲンノショウコ   (フウロソウ科)
薬用として有名。

⑲ネコノシタ   (キク科)
ウエデリアとも呼ばれる花の美しい草で、暖地向き。

⑳ヒメノボタン   (ノボタン科)
暖地向きで、赤色の花が美しい。

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